2010年 07月 15日
祭りのあと
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サッカーとは…
実に感動的なものだと思った一カ月だった
国と国とがプライドを賭けての真剣勝負
特にワールドカップのサッカーはある意味…代理戦争のようだ
しかしそれは…両手は使わない素敵なルールにのっとったフェアな戦い
殺戮が目的で兵器まで用いるような残虐な行為の戦争とは意を異にする
多種多様な民族の間で…宗教という名の下に神の意とは矛盾するような侵略行為が
四年に一度どころか今も世界のどこかで…と思えば悲しくなる
ともすれば雌雄を決したがる男という生き物の闘争本能は
サッカーという形で昇華されることが望ましい
自国チームのボールがゴールネットを揺らすことで
富む者も貧しい者も…あれほど愛国心を掻き立てられ
勝者も敗者も…その結果を明日への糧にすることが出来るのだから
きっとサッカーというスポーツは正しい戦いとしての歴史に育まれたものに違いない
ただ…こんな純粋なスポーツであっても
それぞれの国を背負って戦った代表チームの選手達の多くは自国以外のクラブに所属し
優秀な才能が巨額な移籍金で取引されるなど…莫大な利権を伴うビジネスの対象でもある
サッカー王国ブラジルからは…そんな優れたプレイヤーを何人も輩出しているのだが
中にはファベーラと呼ばれる貧民街出身の選手も少なくないと聞く
そう言えば…20年程前にサンパウロでコンサートをした時
合間をみてリオデジャネイロ近郊のファベーラの近くまで行ったことがあるが
そこが土ぼこり舞うデコボコの空き地や…車が行き交う道と道との分離帯であっても
スペースさえあれば裸足の少年達が「ボールのようなもの」でサッカーをしていた
サッカーで頭角を現せばビッグクラブを経て裕福な暮らし…というモチベーションが
この国において特に優れたプレイヤーを生み出す原動力になっているのかも知れないが
そうは言っても…単純に日本の少年達と比べれば日々の生活レベルや用具の調達など
環境面で恵まれた国とそうでない国との格差は考えさせられるものがある
例えば今回のワールドカップの初戦の相手カメルーンも
エトー選手を初め何人もが…今は欧州のビッグクラブに在籍するメンバーのはずで
グループリーグを戦う前には当然の如く日本より強いチームと言われていたのだが
彼らの母国の国民一人当たりの年収の平均がわずか10万円足らずだと聞けば
日本があの戦いを制した歓喜の気持ちの裏で…落胆するその国民のことを思えば
勝ったからといって…ただ喜ぶだけでなく相手国も称えてあげたい気持ちにもなる
さて…そのカメルーン戦♪
日本人としての誇りを再認識させてくれたサムライ達の勇姿が逞しかった
僕もあの試合から…連日サッカーにのめりこんでいくハメになった一人だ
華麗な松井選手のクロスから本田選手が決めた…あの得点シーン!
そこは何度も何度もVTRで流れ…誰の目にも深く焼き付いていることだろう
その歓喜のゴールに至るほんの十数秒前のこと…
キーパーの川島選手からのゴールキックが放たれて…
そのボールを右サイドで受けた本田選手が足元にピタリと止めたトラップが秀逸だった!
すぐにそのボールを中央の遠藤選手にパス…と同時に自分はおとり気味に中に切れ込む…
釣られて相手DFも中へ動く…それで右サイドに少しスペースが生まれる…
遠藤選手はすかさず…そこでフリーの松井選手にパス…以下VTRのあのシーンに繋がる
これまで僕はそんなところまで観るほどサッカーが好きではなかった
どちらかと言えば…点が入らない試合の90分間は正直少し退屈でもあった
でも…今回のようにチームが一つになってゆく姿は誰に対してもメッセージとなる
僕らが祈るような思いで母国を応援しようという気持ちになった時
はるかそれ以上の愛国心で全身を刻み戦う選手一人一人に芽生える友情と勇気が
観ている者の胸の中に眠っていた真の向上心を目覚めさせてくれるのだ
shoyan
*写真1 激闘のFAINAL戦で決勝ゴールを決めたスペインのイニエスタ選手
警告を承知で脱いだユニフォームの下には…大会前に亡くした親友の名が!
*写真2 当時のブラジル・サンパウロの新聞…僕よりも「歌」の方が先に地球の裏側まで届いていたなんて!
実に感動的なものだと思った一カ月だった
国と国とがプライドを賭けての真剣勝負
特にワールドカップのサッカーはある意味…代理戦争のようだ
しかしそれは…両手は使わない素敵なルールにのっとったフェアな戦い
殺戮が目的で兵器まで用いるような残虐な行為の戦争とは意を異にする
多種多様な民族の間で…宗教という名の下に神の意とは矛盾するような侵略行為が
四年に一度どころか今も世界のどこかで…と思えば悲しくなる
ともすれば雌雄を決したがる男という生き物の闘争本能は
サッカーという形で昇華されることが望ましい
自国チームのボールがゴールネットを揺らすことで
富む者も貧しい者も…あれほど愛国心を掻き立てられ
勝者も敗者も…その結果を明日への糧にすることが出来るのだから
きっとサッカーというスポーツは正しい戦いとしての歴史に育まれたものに違いない
ただ…こんな純粋なスポーツであっても
それぞれの国を背負って戦った代表チームの選手達の多くは自国以外のクラブに所属し
優秀な才能が巨額な移籍金で取引されるなど…莫大な利権を伴うビジネスの対象でもある
サッカー王国ブラジルからは…そんな優れたプレイヤーを何人も輩出しているのだが
中にはファベーラと呼ばれる貧民街出身の選手も少なくないと聞く
そう言えば…20年程前にサンパウロでコンサートをした時
合間をみてリオデジャネイロ近郊のファベーラの近くまで行ったことがあるが
そこが土ぼこり舞うデコボコの空き地や…車が行き交う道と道との分離帯であっても
スペースさえあれば裸足の少年達が「ボールのようなもの」でサッカーをしていた
サッカーで頭角を現せばビッグクラブを経て裕福な暮らし…というモチベーションが
この国において特に優れたプレイヤーを生み出す原動力になっているのかも知れないが
そうは言っても…単純に日本の少年達と比べれば日々の生活レベルや用具の調達など
環境面で恵まれた国とそうでない国との格差は考えさせられるものがある
例えば今回のワールドカップの初戦の相手カメルーンも
エトー選手を初め何人もが…今は欧州のビッグクラブに在籍するメンバーのはずで
グループリーグを戦う前には当然の如く日本より強いチームと言われていたのだが
彼らの母国の国民一人当たりの年収の平均がわずか10万円足らずだと聞けば
日本があの戦いを制した歓喜の気持ちの裏で…落胆するその国民のことを思えば
勝ったからといって…ただ喜ぶだけでなく相手国も称えてあげたい気持ちにもなる
さて…そのカメルーン戦♪
日本人としての誇りを再認識させてくれたサムライ達の勇姿が逞しかった
僕もあの試合から…連日サッカーにのめりこんでいくハメになった一人だ
華麗な松井選手のクロスから本田選手が決めた…あの得点シーン!
そこは何度も何度もVTRで流れ…誰の目にも深く焼き付いていることだろう
その歓喜のゴールに至るほんの十数秒前のこと…
キーパーの川島選手からのゴールキックが放たれて…
そのボールを右サイドで受けた本田選手が足元にピタリと止めたトラップが秀逸だった!
すぐにそのボールを中央の遠藤選手にパス…と同時に自分はおとり気味に中に切れ込む…
釣られて相手DFも中へ動く…それで右サイドに少しスペースが生まれる…
遠藤選手はすかさず…そこでフリーの松井選手にパス…以下VTRのあのシーンに繋がる
これまで僕はそんなところまで観るほどサッカーが好きではなかった
どちらかと言えば…点が入らない試合の90分間は正直少し退屈でもあった
でも…今回のようにチームが一つになってゆく姿は誰に対してもメッセージとなる
僕らが祈るような思いで母国を応援しようという気持ちになった時
はるかそれ以上の愛国心で全身を刻み戦う選手一人一人に芽生える友情と勇気が
観ている者の胸の中に眠っていた真の向上心を目覚めさせてくれるのだ
shoyan
*写真1 激闘のFAINAL戦で決勝ゴールを決めたスペインのイニエスタ選手
警告を承知で脱いだユニフォームの下には…大会前に亡くした親友の名が!
*写真2 当時のブラジル・サンパウロの新聞…僕よりも「歌」の方が先に地球の裏側まで届いていたなんて!
by ise-shozo
| 2010-07-15 18:54