2009年 12月 31日
針のない時計
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我が家にある幾つかの時計の分針はそれぞれ違う時間を指している
だからつい…その日の自分に合う流れを選んでしまう
時に追われるような気分の時は…少し進んでるくらいがちょうどいい
スイスの首都ベルン…
そこの旧市街地に世界遺産になった「時計塔」があり
それを毎日眺めて暮らしていたのが若き日のアインシュタインなのだそうだ
その大時計…16世紀から500年間休むことなく時を刻み続けているとは言え
なんと!毎日のゼンマイのネジ巻きと振り子の調節は人の手で行なわれて来たのだそうだ
その前をバスが通り過ぎるのを見た天才がふと思いついたのが…「あの理論」だとすると
アナログな景色が持つ情報量はいかに豊かであるかということだ
一方こちらも世界遺産で…一つの町がそのまま時計工房であるラ・ショード・フォン
きれいに一列に並ぶ建物の窓が一様に縦長なのは…日照と影を考慮してのことで
なるべく多くの明かりを窓辺の細かい手作業の元に集めるためなのだという
わずか一個の腕時計の組み立てに三ヶ月も費やす手仕事があること自体素敵なのだが
数え切れないほどのパーツの数を米粒以下のサイズの歯車やネジまでをも一から自作し
それらが奇跡的に噛み合って時間を産むまでの…その手間の結果に感動する
時刻を正確に伝えることに極めて優秀な時計師がある日
時を計るものとして行き着くところ…針のない時計を作ったそうだ
それを着けた人はイライラから解消されるとのこと♪
人それぞれいろんな時の流れの中で
楽しいことは待ち遠しかったり苦手なことは気ぜわしかったりして
人は風を受ける凧のように時を受けて生きてゆくものなのだろう…
みんなに支えられて…今年も終えることが出来そうです
ありがとう!そして来年もよろしく
shoyan
by ise-shozo
| 2009-12-31 00:22